外科治療?
●外科治療・標準手術
○全胃幽門輪温存膵頭十二指腸切除術(PPPD)
現在、幽門を切除し胃の大部分(90%)を温存する亜全胃温存膵頭十二指腸切除や、胃を全て温存する幽門輪温存膵頭十二指腸切除術がよく行われます。摘出した後は、膵管と空腸、胆管と空腸、胃と空腸の順につなぎ直して膵液・胆汁と食事の通る経路を再建します。この再建法はトラバーソ・ロングマイヤー法と呼ばれています。簡単に言うと、すい臓の膵頭部以外を残して、周りの十二指腸、膵頭部、胆嚢、胃の大部分を切除する方法です。また、膵頭部がんでは高い確率で(30〜50%)門脈に癒着または浸潤しているため、門脈も同時に切除して再建します。
○膵頭十二指腸切除術(PD)
膵頭部(十二指腸に近い側)にガンがある場合は、膵頭部、十二指腸、隣接する胃の3分の2、空腸(小腸の一部)、胆嚢、下部胆管をまとめて切除する膵頭十二指腸切除術を行います。またすい臓周囲のリンパ節、脂肪、神経なども同時に摘出します。
○Whipple手術
すい臓の頭部、胆嚢、胃の一部、小腸の一部、胆管を摘出する方法です。消化液やインスリンを分泌するすい臓としての機能は充分残ります。
○膵全摘術
この手術では膵臓全体、胃の一部、小腸の一部、総胆管、胆嚢、脾臓、隣接リンパ節が摘出されます。
膵臓がんが膵全体に広がっている場合、膵全摘術を行います。十二指腸、胆管、胆嚢、脾臓も一緒に摘出します。胆管と空腸の吻合を行いますが、膵管は全摘しますので膵管空腸吻合はありません。膵全摘後は、糖尿病になりますのでインシュリンの投与が必要になります。消化酵素も膵臓から分泌されなくなります。
こうした合併症のため膵全摘術は、今日ではあまり行わなくなりました。
○膵尾部切除術
膵臓の体部、尾部および通常脾臓が摘出されます。 がんがすでに拡がっており、摘出が不可能な場合、症状を軽減するために次のような緩和療法が行われることがあります。膵臓の体部・尾部にがんがある場合には膵体尾部切除術(=膵尾側切除術)を行います。脾臓もいっしょに摘出します。小腸や胃との再建はありません。